フラットコーティッドレトリバーとは!

フラットコーテッドレトリバーってどんな犬?

■原産地  イギリス
■一般外貌
フラットコーテッドレトリバーとは、スマートとエレガントさをあわせもった中型犬で、体高と体長がほぼ等しい。垂れ耳。垂れ尾の犬である。

■沿革と用途
犬種としての歴史はそれほど古くはないが、展覧会に出展されたのは早く、1860年のバーミンガム・ショーに参加。当時はウェービー・コーティッドと呼ばれ、波状毛で体型的にもラブラドールとの差異も少なかった。時代が進むにつれ、波状毛が徐々に平滑毛に変わり、フラット・コーティッドと呼ばれるようになった。 祖先犬は小型のニューファンドまたはチェサピーク・ベイ・レトリバーの小型のものと思われているが、ラブラドールとカーリー・コーティッドによったという説もある。当初は番犬として考えられていたが、その嗅覚がすぐれていたことから猟犬とすべく、重すぎる体重やバランスの改良がはかられ、犬種的な完成度が高められた。1864年の展覧会から他のレトリバーと区別されるようになった。水中における鴨の運搬だけでなく、陸上においても獲物の回収犬として重宝がられている。猟犬、家庭犬。

■性格
温和で人になつきやすくフレンドリーでよい性格を持っている。むだ吠えが少なく、いつまでも仔犬のようで家庭では細心である。

■頭部
スカルは長めで、ほどよい形である。頭頂は平らで適当に広い。ストップはわずかにくぼんでいる。耳付きは高くなく、耳は大きすぎない三角形で頭のよこに接して垂れている。目は中位の大きさでアーモンド型である。目色は暗褐色かはしばみ色である。鼻はかなり大きく鼻孔開いている。鼻色は黒だが、レバー色のブラウン・コートの犬はブラウンである。顎は長く強く、獲物のウサギやキジを運搬するのに適していなければならない。咬み合わせはシザーズ・バイトが好ましく、レベル・バイトも許される。

■頸
長く、しっかりしており、わずかにアーチし、スローティネス(のどのたるみ)はない。

■ボディ
胸は深く、中位の幅があり、充実している。背は短めだが強固である。肋骨は前方ではかなり平らで、次第に張り出し、胴の中央部では十分にアーチし、腰に近づくにつれて軽い感じとなる。腰は筋肉がよく発達している。

■尾
太く、長くなく、トップラインの延長線上についている。垂れて保持し、背上にかかげることはない。

■四肢
肩はよく後方に傾斜している。前肢はまっすぐで長い。後肢は大腿部は長く、筋肉に富み、バランスのとれたアンギュレーションで下肢につづく。指趾は丸く、堅くにぎり、パッドは厚く強い。狼爪は除去する。

■被毛と毛色
被毛は中位の長さで光沢があり、豊富である。フラットで寝ており、まっすぐでわずかにウェーブがかかっているのは許される。毛色はブラックかレバー色に限られる。犬がフル・コートにあたっている時期は、フロント、胸、前肢のうしろ、大腿、尾の下側は厚く、ふさふさしている。耳にも厚い毛がある。

■歩様
スムーズで、流れるような歩様。

※JKC全犬種標準書犬種要点より一部抜粋